著者 : 名無しさん ID:Yu7RMeRn 氏

その6 - >>364
開始:07/02/23
最終:07/02/23
その6 - >>368

【 良牙×らんま 】


「…ったく、何でこんな日にお前がいるんだよ」

丁度、正午に差しかかるところだった。
天道家の一室には不満気な乱馬と気の抜けた良牙の姿があった。

「俺はな、今日は風邪引いてしんどいんだよ…。
一人でのんびり過ごそうと思ってたのに…いきなり現れやがって」

仄かに頬を赤く染めた乱馬が、茶を啜りながら怪訝そうに呟いた。

「…仕方ねーだろうが。たまたま今日天道家に着いたんだからよ」

良牙もまた同じように茶を啜りながら言う。
持って来た土産はいつものように大量で、机の上に無造作に置かれている。

「あかねさんに渡そうと思ったんだがな。何でお前しかいねーんだよ?」

「残念だったな、今日は全員出かけてるよ。あかねは友達のところ、親父達はじじいと修行。
かすみさんとなびきもいねーよ。……ったく…これじゃあのんびりもできねー」

今朝から体調が悪かった乱馬は、
一人ゆっくり過ごそうと居間に枕を持参してくつろいでいたところだった。
頬が赤いところ見ると熱も少しあるようで、気だるそうな表情をしている。
早目の昼食を取り、眠ろうとしていた矢先に良牙が現れ、今に至るのだった。

「もう俺は寝るから勝手にしろ。起こすんじゃねーぞ」

言って直ぐこたつに潜り込む乱馬を見て、
良牙は持って来た土産、海老煎餅の袋を一つ開けた。
テレビの僅かな音とボリボリと煎餅を食べる音……
非常に不愉快な音は騒音となって乱馬の眠りを妨げた。

「でぇーい!寝れねーじゃねぇか!」
「あ…悪い」

良牙は一言呟くと、悪びれもせず再び煎餅をかじり始めた。

「うまいぞ。お前も食うか?」
「っ〜〜〜〜〜!!」

良牙の様子に苛立ちが抑えられない乱馬は、枕を抱えてこたつから飛び出した。
熱が思った以上に上がって来たようで、歩くと僅かにクラクラする。

「ったく…何で俺が…!」

気だるい体を引きずりながら階段を上ろうとした時だった。
勢い良くチャイムが鳴った。



「何だ?小包……?」

小さめのダンボールの宛名には、八宝斎宛の字が綴られていた。
どうせロクな物じゃないだろうと思うが、何が入っているのか多少は気になる。

「何が入ってるんだ?」

先程まで煎餅を食べいた良牙がひょいと顔を出した。

「さあ?どうせロクなもんじゃねーだろ」
「……下着とか?」
「下着なんて毎日盗んでんだから買う必要ねーだろ」

手に取ってダンボールを振ってみる良牙。
カシャカシャと何か無機質な音がした。

「ん…怪しい音だ……。なぁ?開けてみようぜ。爆弾とかだったらどうする?」
「………爆弾か…あのじじいの事だから有り得るな……」

他人の物を勝手に見るなど余り良い趣味では無いが、
良牙の言う通りもし爆弾ならとんでも無い事になる。
それよりも中身が何何なのか気になって仕方無いというのもあるが――
乱馬は頑丈に貼ってあるガムテープを勢い良く剥がした。

「ん…?なんでい。ただのビデオじゃねーか」

そこには何も書いて無い、
ただの真っ黒なビデオテープが一つ入っているだけだった。

「爆弾じゃなかったな……」
「アホか。爆弾なんか入ってるか」
「……お前だって爆弾だと半分思ってたじゃねーか!」

どうでも良い言い合いはさて置き、正直中身が気になる二人。

「……ここまで来たんだ。見てみるか」

そう言って、乱馬はビデオテープをデッキに入れ、再生ボタンを押した。



「はぁ……何だこれ?」

映っているのは、何処かの柔道の試合のような映像であった。
これをわざわざ買ったのだろうか、はたまたとんでも無い試合なのか。
そのどうでも良い内容に二人はやや落胆する。

「じじい…こんな物買ってどうすんだ?もしや俺達に見せたかったとか?」

そのどうでも良い内容は、延々と柔道の試合だけが繰り返し映し出されいる。
大して凄くも強くも無いごく普通の柔道も試合に飽き、
乱馬は欠伸をすると再び枕を持って腰を上げた。

「俺、上で寝るから。お前これずっと見てるんか?……まあいいけど………」
「見るか、こんなつまらんもん…」

良牙がリモコンにのスイッチを切ろうとした時だった。
いきなり映像が切り替わった。

「ぁっ…だめぇ……んっ…」

先程までむさ苦しい男共の雄たけびだったビデオからは女の甘い声が聞こえ、
何処かのホテルのような場所で乳房を丸出しにした女が
男に愛撫されている映像が映し出された。
良牙は驚きの余りリモコンを落とし、乱馬も持っていた枕を落とした。

「ん…っ…ぁふ…ん……」

映像が進むにつれ、どんどんと行為がエスカレートして行くビデオの中の男と女。
女は男の陰茎を口で咥え、厭らしい音をたてながらしゃぶっている。
しかもその映像、モザイクや透かしナドは一切入っておらず、無修正であった。

乱馬と良牙は最早身動きせずにその映像に釘付けになっている。
思春期の健康的な男児であれば、誰もが興味を抱く映像。
無修正というのはやや刺激的な映像であるが、目を離せないのは事実であった。

「あっ…いいっ…あぁん!…ぁっ……ぁあっ…!」

太い陰茎が膣の中に挿入し、淫らに腰を振るいながら喘ぐ女。
余りに濃厚で刺激的、そしてエロティックな映像が次から次へと流れて行く。

「あっ…いいっ…いくっ…あぁぁあっ……!」

泣き叫ぶような女の声がし、男が激しく腰を振るう。
すかさず男が陰茎を抜き出し、女の顔に精液をかけたシーンでそのビデオは切れた。



「………」
「………」

暫らく部屋には沈黙が流れた。
約30分ほどのエロビデオ。
八宝斎はこれをわざわざ買ったのだ、
しかも御丁寧に最初は柔道の映像というカモフラージュ付きで。

「……は…はは…じ、じじいの奴…相当なエロ妖怪だな」

先に口を開いたのは乱馬だった。
始めて見るAV、しかも無修正を良牙と一緒に見たなんて気まずい以外の何物でも無い。
しかし股間が反応するのは勿論で、立ったままの乱馬は微妙に前かがみになっている。

「で!?お、おい…!良牙鼻血出てるぞ!」

座ったままの良牙は放心状態で鼻血を垂らしていた。
ティッシュを良牙の所まで持って行くと、
乱馬以上に下半身が激しく膨れ上がっているのが見えた。

「……おい…お前とりあえずトイレ行けよ…。俺は上で寝るから……」

ビデオの感想を語り合っている空気では無く……。
立っていた乱馬は、風邪も手伝ってか余計辛そうであった。
じゃあ、と乱馬が踵を返した瞬間、良牙が勢い良く服を引っ張った。

「ら、乱馬……。俺…始めて…あ…あんなの見た……。
やばい……。何か我慢出来そうにねぇ……」
「……はぁ?俺だって同じだよ、始めてだよ。
だから…さっさとトイレに行けって行ってるじゃねぇか」

良牙が眉を歪める。
もしや立てない程酷いのか…?と思った瞬間―――

「わっ…冷てっ……」

頭から水が降りかかる。
いや、かけられたのは水では無く、長時間湯飲みに入っていた冷めた茶だった。

「何すんだよ!!」
「……だから…我慢出来無いって…言っただろうが!!」
「でぇ!?馬鹿っ!離せ!お前正気か!?」

どうやら良牙は先程のビデオで欲情してしまったらしく。
威きり立った様子でらんまに強引に襲い掛かった。
机の上にあった土産が無造作に散らばり、空の湯飲みが床に転がり落ちる。



「見ただろ?お前も。あのビデオの中の女だって
めちゃくちゃ気持ちよさそうにしてたじゃねーか。ちょっと試したいって思っただろ!?」
「馬鹿か!お前が試したいだけだろ!第一俺は男なんだよ!」
「体は女なんだ、いいじゃねーか」

良牙は乱暴にらんまを組み敷き、暴れる華奢な体を自分の体重で制する。
熱があるらんまは普段の何倍も力弱く、興奮しきった良牙に抵抗するのが酷く困難であった。

「ゃ…めろ…………ん」

先ほど見たAVと同じようにらんまの耳たぶを舐め、服の上から乳房を愛撫する。
直ぐに甘い声が漏れ、良牙は益々興奮した。
らんまの下半身に手を伸べると既にぐっしょり濡れている。
恐らく先ほどのビデオの所為で、女になっても男程では無いが興奮しているのだろう。

「ちょ…良牙っ…お前本気でやるつもり……か?無理…俺…あんなの無理……」
「大丈夫だ…、多分相当気持ちいいぞ…多少は我慢しろ」

らんまの衣服を引き裂くように脱がすと、
露になった乳房に欲望の赴くまま舌を這わせ愛撫する良牙。
柔らかい肉の感触と女の甘い香りが欲求を駆り立て、獰猛な獣のように女の体を弄った。
ビデオの見よう見真似であろうが、興奮しきったらんまの体にも僅かな快楽が走る。
背筋がぞくっとなるような痺れる快楽は癖になりそうで、良牙に心底止めろとは言えないでいた。

「さっきのビデオ覚えてるか……?舐めてだたろ…?」
「………は…はぁ!?…あれを俺にやれってか?……無理…絶対無理…!」
「咥えるだけじゃねーか…」
「馬鹿か!男のチンポなんて舐めれるか…!」
「……仕方無いなぁ…、無理強いは俺だって嫌なんだぜ」

言うと、良牙は下着をさっと降ろした。
いきり立った陰茎が宙に反り返り、勢い良く飛び出した。
血管が浮き出るそれは今にも破裂しそうで、
他人の勃起した所など始めて見るのもあるが、らんまの想像より遥かに大きかった。

「え…ちょ…んっ…んん……ん…」

らんまの口を無理矢理抉じ開け、陰茎を捩じ込む良牙。
苦しそうに悶えるらんまの表情と、陰茎に擦れる唇と舌の感触が想像以上に欲を煽る。
軽く腰を突き出し、唇と舌を陰茎に摩擦させると、ぞくぞくと快感が走り、陰茎に血が滾る。

「はぁ…っ…駄目だ…っ…」

限界だった良牙は、眩暈がする程の快楽と共にらんまの口に勢い良く精液を吐き出した。

「っ……ごほっ…げぇぇ…おえぇぇぇ」

口の中に広がる生臭さと、生暖かい精液の感触。
余りに気持ち悪くて、らんまは思わず吐き出した。

「何で吐くんだよ。ビデオでは飲んでたじゃねーか」
「あ……あほか!!…お前狂ってんじゃねーのか?んなモン飲める訳ねーだろ!!
しかも無理矢理口に突っ込みやがって!」

口に纏わり付いた精液を拭い、息も絶え絶えになりながららんまが罵倒する。
良牙は悪びれる様子も無く、再びらんまの体を押さえ付けると下半身に手を伸ばした。








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