著者 : 名無しさん@ピンキー ID:Q362hCFA 氏
その5 ー >>436
開始:06/11/06
最終:06/11/06
その5 − >>444
【 なびき×らんま
】
「じゃあ乱馬君、次はこの枕を抱き締めてベッドに座ってちょうだい。…そーよにっこり笑ってね」
ネグリジェ姿のらんまがなびきのベッドの上で微笑んでいる。
フラッシュが焚かれると次の瞬間にその可憐な表情は消え失せ、思いっきり冷めた面に早変わりする。
「はい、もう一枚」
また微笑む。
フィルムの巻き戻し音がして、改めてらんまは横を向きながらげんなりして深いため息をついた。
「…じゃあ次は、ベッドに体操座りをしてもらおうかしら?」
「おいなびきぃ…まだ終わんねーのか?」
「ダメよまだ3本しか撮ってないじゃない。今のが九能ちゃん用で、まだ他校の注文分がいっぱい残ってんだから」
「ま、じ、か、よ」
「マ、ジ、よ。さ、続けるわよ」
発端は、らんまが鏡の前で全裸で股をおっぴろげてしげしげと凝視している場面を部屋に入って来たなびきに目撃されてから、の事だった。
口止め料として週一ペースで「恥ずかしい写真」をなびきの部屋で撮られまくるという何とも情けないハメとなってしまっていた。
先々週は風林館高校の制服。と体操着。
先週はスクール水着に浴衣、と続き、今週はこれ…
いずれ「早乙女らんま写真集」として限定出版される予定らしい。
「いいわね。じゃあそろそろネグリジェを脱いで」
「えっ今日は脱がないんじゃねえのか」
「特別注文が来てるのよ」
「どんな」
「ヘアヌード。」
「ぬわぁあにぃいい?」
ネグリジェ姿のらんまがベッドの上で跳ね起きる。開いた口が塞がらない。
「ああ、これは九能ちゃんのリクエストじゃなくて、その他校のからなんだけどね」
「んなこたど〜だっていいんだよっ!!なんでおれがヘアヌードなんか…」
「そりゃあ〜らんまちゃんがかわいくて、エッチ、だからでしょー」
意味有り気なウィンクをしてみせるなびき。
「……っ」
らんまは言葉を詰まらせる。
顔面を引き攣らせてわなわなと震えていると、容赦もせずさらに恐ろしい言葉が飛んで来た。
「オナニー中の写真も欲しいんだってさ。どうする?」
らんまは真っ赤になって髪の毛を逆立て激昂してしまう。
「ふっ…ふ、ふふふざけんなよっっ!!てめーいい加減に…っ!」
喚きながらなびきの胸倉を掴もうとするが、背丈の低いらんまは見下ろされてピシャリと言い放たれる。
「あんた、私の頼みが断われるとお思い?」
「…!」
「あんたが女になって、毎晩はしたな〜い…イケない行為に及んでる事、バラすわよ」
「うぐっ…」
「あれだけ女に変身するのを嫌がってて、その女の身体を楽しんじゃうなんて、それはないわよね〜、乱馬君?」
「ま、…毎晩じゃねーよ」
「あらそう。そんな事どうだっていいのよ。…で、どうなのやるのやらないの」
「……」
らんまはベッドに力なくポスンと腰を降ろして俯いた。
「やってくれるわよね?」
俯いた顎をふいと指で持ち上げると、見つめながらニッコリ笑顔で圧倒する。
「…ハイ」
「えらいわね。乱馬君」
頭をなでなでされてムカッとする。
(くっそ〜〜この女っ!…いつか泣かしてやるっ!!)
「―いつもやってるようにでいいわよ。カメラに目線だけお願いね」
弱みを握られ、女の格好でオナニーさせられる事態になってしまったらんま。
ブラジャーとパンティ姿で屈辱にまみれながら壁を背にもたせてM字開脚し、なびきをじっとりとした目つきで睨みあげていた。
覗き込むレンズから顔を離して声をかけてくる。
「そんな顔しないでしょ。さあいつも通り。早く」
「いつもいつもとうるせーんだよっ!!」
アハハハと楽しげに笑われる。
まさか、まさかこんな辱めを強要されるとは…
早乙女らんま、一生の不覚。末代までの恥。
もういっそのこと殺してくれと泣きたい気持ちでいっぱいになる。
だが逃げも隠れも出来ないこの状況では、腹を括ってしまうしか他はなかった。
意を決して、パンツに手を潜り込ませる。
「………」
もぞもぞと中で動かしてチラリとなびきを見上げる。
なびきは黙ってその様子を見守る。
カメラは構えてはいない。
「……。」
らんまは、くっと瞼を閉じるとその動きを単調に続けた。
「乱馬君、真剣にやりなさいよ」
ぎくっとするらんま。見抜かれていた。
「……くぅっ」
悔しげな声を漏らすとらんまは観念したように再びぐっと瞼を閉じ、M字を先程よりも少し大きく開き、股間を静かに弄り出した。
片方の手で胸をブラの上から触る。
「…ぅ…、…っ…」
パンツの中で蠢く指。声は決して上げずに、時折微かに堪え切れない吐息だけが漏れる。
「……っ…は…ぁ」
肩を揺らして息を吐き始めたらんまに
「感じてるの?」
となびきは問い掛ける。
顔を横に向けたまま目線だけやったがすぐに閉じてしまい返答はしない。
「…っ、……んっ…」
辛そうに眉を潜めて声を必死に押し殺す赤髪の少女。開かれた脚はスラリとして小柄ながら素晴らしいプロポーションだ。
顔は蒸気していて熟れた桃の如く赤く染まる。
死んでも声だけは上げるかと唇を噛み締め、胸は持ち上げ手の平で包み込み、もぞ、もぞと片手をパンツに忍ばせ
自らの性器を刺激しながら息を細かく震わせているらんまの想像以上の淫靡さになびきは不敵にニヤリと笑う。
「胸、…出した方がいーんじゃない?」
と指示を出してきた。
少しだけ間を置いてから、らんまは胸を見ながらブラジャーの胸部を覆っている布地の部分をずり…と下げて、乳房を片方ぷるんと飛び出させた。
らんまの豊満な胸は水風船のように張って膨らんでおり、先は既に固く突起している。
その勃って隆起している乳首を指でいじると「んっ…っ、は…」と半開きの唇から吐息が洩れた。
――…
なびきの部屋で、なびきのベッドの上で自慰に耽るらんまと、それをじっと見守るなびき。
時折カシャというシャッター音がするだけで、その淫らで卑猥な行為は実に静かに進行していった。
控え目にはぁ、はぁと息をついて陰部と胸を指の腹で擦り上げるが、やはりらんまは視線が気になってしょうがない。
人前で、しかもカメラを向けられて堂々オナニーなんて到底出来っこない。
余程マゾっ気がないと無理だ。
しかも部屋に鍵をかけてはいるものの隣にはあかねが、下には父親その他家族が寝ているのだ。
当然集中なんかしきれないのだ。
「……っ、……っ…」
煮え切らない様子で自慰を続けるらんまに痺れを切らしたなびきは、カメラを置いてこう言った。
「オカズいる?乱馬君」
「えっっ」
指を止めて顔を上げる。
「特別サービスで、この私のヌード。一枚脱ぐごとにフィルム2本よ。どう?」
「な、なにぃ…?!」
「真ん前で、たっぷりじっくり脱いであげるわよ。こんなチャンス、二度とないわよアンタ」
そ、そこまでしてオレの写真撮りたいのかよ…と辟易したが、この憎たらしいなびきにもお返しに恥辱を味合わせてやりたい、
という感情がふつふつと沸き起こってきたらんまは多少怯みながらも承諾をする。
何としてもこの女の牙城を崩したかった。
男をナメるなよ。なびき。
「お、おう…。じゃあやってくれよ。2本だな」
「そ。」
平然と腕組みをして答える。
「…じゃあまず…Tシャツ、脱いでくれ」
なびきはVサインをぶいっと作ると臆する様子もなく上に着ていたTシャツをさらりと脱ぎ捨てた。
清潔感のある飾り気のないブラジャーと、スレンダーな胸元が現れる。
「どうかしら?」
らんまはパンツに手を突っ込んだまま冷静を装って答える。
「…。そ、だな…。けっこー細いんだな、お前」
「胸はCカップよ」
おこぼれ情報を得つつ次の段階へと進める。
「ん…っ…っ、あ、…。じゃ次…ホットパンツ、脱いでくれ…」
またもブイを作るとなびきは臍付近のチャックを降ろして、そろそろと短いジーンズパンツを下げて脚から抜いた。
きちんとお揃いの、ぴっちりと肉体にフィットしたパンティが現れた。
思わず見入ってしまうらんま。
「フフフ、どうなの?興奮するの?」
全く恥ずかしそうにせず尚もおちょくってくる態度にらんまはカチンとくる。
最初の思惑とまるで違うではないか。
悔し紛れにヘンと鼻で笑うと
「…そ…そんなもんじゃまだまだしねーなっ」
口角を吊り上げて吐いて捨ててしまった。
「第一、オレは女の身体には見慣れてんだ、か…ら…」
「アンタ、いい根性してんじゃない」
なびきはらんまの言葉に被せ気味に低いトーンで呟くと、すたすたと歩み寄りらんまをベッドへと押し倒してその顔の両脇に手をついた。
見下ろしながら迫る。
「これでも、かしら??」
なびきの胸がスレスレのところでアップになって止まっている。
らんまはひぃい!と身を固まらせて怖じ気付いた。
「どうなの…?乱馬君」
囁くハスキーボイスが耳元をくすぐり、ぞくぞくと背筋に痺れをもたらしてくる。
恐る恐る見ると、すべすべしていて肌に瑞々しい艶がある。谷間も理想的な形で備わっている。
コロンの香りだろうか、少しだけ甘い匂いがふわりと鼻をついて、ペニスの代わりのクリトリスが反応を示した。
「じょっ冗談だよっ…実はもう…」
「イキそう?」
「…いや…」
「なに」
「…まだイケそうにねーんだよ。も、一枚、脱いだら…」
「ったく、しょーがないわねー…」
なびきはあきれながら身を離すと立ち上がり、ゆっくりとした手つきでブラジャーのホックを外しにかかる。
「追加よ。2本」
ジロッっと睨みをきかせる。
「わかってらぁっ。……」
後ろに手を回し背を伸ばしたところで、らんまはぐっと見据えて
「一緒に下も脱いでくれよっ」
城壁を引っぺがす最後の追い討ちをかけた。
「……正気?」
「あー、正気だぜ」
いつの間にからんまはパンツからは手を抜いて、ベッドに後ろ手をついて腰掛けている。
額に汗を浮かせながらも仄かに余裕を取り戻しつつあるようだった。
「乱馬君…」
「あんだよ」
「……いいわ…。見せてあげる。私の全て。とっておきのコレを…あなたが使ってくれたら」
「…へ?」
どこからともなくなびきは黒いバイブをぬっと取り出し目の前に突き付ける。
「おめ、どっからそんなモンを…」
「準備がいいと、褒めるなら褒めて」
「ほめるかっ!」
カチリとスイッチを押すと振動しながらヴィンヴィンとうねり出した男根の模型に、
らんまは「うぇえっ!」と思い切り顔をしかめて後退りした。
「脱がせたいんでしょ、私を」
「ま、まてよなびき…」
「あんたのアソコにバイブを挿してる写真、きっと最高級の値段で売れるわよ…。九能ちゃんも泣いて喜ぶでしょうねえ…」
らんまは思わずぞぞぞぞっと身震いする。
自分の恥辱まみれの写真で男どもが興奮し、自慰をする。元が男ならんまにとってそれは柄にも言われぬ嫌悪と悪寒に襲われるものだった。
しかもあの九能が。あの九能の変態野郎に見られて脳内で好き勝手犯されるなんて…
それだけは勘弁してっ!!と土下座して縋りつきたい心境になった。
「ううう…っ」
目前でうねうねと動く黒い物体を苦渋に満ちた表情で見つめる。
(ん…?)と、ふとした疑問が沸いた。すかさずその疑惑をぶつけてみる。
「もしかしてコレって、…おめーのか?」
なびきはフンと鼻でせせら笑う。
「バカね。あんたの為に買ったのよ」
「ウソだ」
「本当よ」
「おめーが他人のためにこんなモン買って用意するハズがねえ」
「他でもない、乱馬君のためよ」
「調子いい事言ってんじゃねーぞ…なびき」
らんまには確信があった。
他人のために金を出して、いくらプレイだろうとも、こんなモノを買ったりするハズがない。これは絶対になびきのお古だ。
どう見ても新品ではなさそうな面影があった。
「……。」
なびきってこんなモンを使ってオナニーしてんのか…
コレがなびきの中に、入ってたのか…?
想像すると異様に興奮を覚えて、逆になびきの弱みも握った気分になる。
渦巻く征服欲が全身の血をたぎらせて、その口から更なる条件を提示させた。
間合いを計りながら負けじと言ってのける。
「お、おめーにこれを使ってもいいなら、10本でも20本でも追加してやるよ。どーだ?」
すっと真顔になって尋ねてくるなびき。
「乱馬君もしかして…、あなた、私とセックスしたいわけ?」
ずばりの質問をされて戸惑う。
「ま、まぁ……そーいう事になるかな?」
照れくさそうに赤い頬をひと掻きしている。
「正直言うと、男に戻ってシたい?」
指をもじもじさせながら上目遣いで見上げる。うんと言いたげな目で。
「それはこの撮影と、関係ある話かしら…?」
「ん…。や、関係ない」
「あかねに怒られない…?」
「…んな事いうなよ、こんな時に…」
「乱馬君…」
半裸同士の女ふたりがしばし見つめ合い、時が流れる。
「…なびき…いい、か?」
らんまは近付くとそっとなびきの手を握った。
「…ったく…。あんたには負けるわよ」
「……」
「…いいわ。」
やれやれと優しげに微笑むなびき。らんまは表情に花を咲かせた。
「じ、じゃあ急いで男に戻ってくるっっ!!」
なびきの部屋を飛び出すと、超特急で風呂に入り、全速力で部屋まで駆け戻る。
が、そこにもうあの女の姿はなかった。代わりにメモ紙がはらりと足元に舞い落ちてきた。
(しばらく留守にします なびき)
「〜〜〜…っっっ!!!」
乱馬は地団太を踏んで悔しがり、月夜に向かって泣きながら唸りを上げるのだった。
「なぁびきのばぁっきゃろぉぉおおおお〜〜〜!!!」
この恨み、はらさでおくべきか。
おしまい